夏の全国合宿

登校拒否・不登校を考える夏の全国合宿2009 in 東京

【写真】会場の様子今年の夏の全国合宿は、第20回ということで、全国から集まりやすい東京で開催してみよう、ということになりました。ところが、東京は今まで各地でやれたような、会場と宿泊が同一の場で開ける温泉旅館とかなく、大きなホテルは、とても高く、結局、喜多さんのお世話で早稲田大学と、あと本郷の修学旅行用の旅館の組み合わせで行いました。しかし、バスを用意しましたが、移動が大変だったり、場所がよくわからない点など、参加者にご不便をおかけしたりもあり、おわび申し上げます。今までも、東京が実行委員会担当になった時、各地の温泉でやらせていただきましたが、やはり東京都内でやるのは無理があると感じました。

しかし、内容は、20周年記念にふさわしく、良い大会になったと思います。私も、夏合宿で久しぶりに話をさせていただき、振り返って20年やってきた皆さんのつながりの重味をとても感じました。親シンポの4人の方のお話も、親の会が培ってきた価値観や文化がみえるものであり、人間について深い話でした。

パーティーは、ちょっと狭かったけれど、いろいろな人に出会えて、とても、おしゃべりが盛り上がっていました。1年に1回でも会えて、気持ちが通じ合う、あるいは新しく知り合う、ということはエンパワーされますね。夜は、おしゃべり会でまた、盛り上がっていました。渡辺位さんのお話ができてよかったです。

【写真】交流の様子2日目は、芹澤俊介さんの特別講演と12の分科会がもたれました。その両者は平行して行われたのですが、チラシの書き方が悪く、誤解を与えて申し訳ありませんでした。

午後、再び全体会場で、内田良子さん、山下英三郎さん、喜多明人さんをシンポジストに「不登校これまでとこれから」と題して、20年を振り返って頂き、まだまだの状況がとても見えました。圧巻は、そのあとの「子ども若者リレートーク」で、10代・20代の不登校体験者23人がズラリと勢ぞろい、彼らの言葉で、たった3~4分ずつですが、語ってくれた話が多くの皆さんの心を打ちました。何か、いろいろに生きられる、それでいい。と、会場の皆さんは励まされた空気でした。

最後のエンディングでは、子ども交流合宿「ぱおぱお」で子ども達が2日間、多彩な交流をしたようすが映像で紹介され、そして、とても感動を呼んだのが、「不登校の子どもの権利宣言」でした。国連子どもの権利条約採択20年も考え、子ども達が夏休み返上で取り組んだものですが、すばらしい内容で握手がなりやみませんでした。同封してありますので、ぜひ多くの人に広めていただくよう、お願いします。

【写真】交流の様子参加者は、のべ全944名(うち子ども259名)でした。ご参加、ご協力いただいた皆さん、有難うございました。


【合宿の感想】
  • 毎年自分の立ち位置を確認でき、有意義に感じています。様々な方の経験談などうかがうことが出来、密度の濃い時間です。
  • 親シンポジウムで4人のシンポジストの方が、親としての様々な葛藤を語っていて親の思いと言うのを改めて感じさせられました。
  • やはり一番心に残ったのは子ども若者の20人のリレートークでした。当事者の方々の声は直接聞くことはないので、かけがえのない体験をさせていただきました。
  • 子ども若者リレートークはすごく良かったです。どうしてもいやなことを無理するのではなくて、まず「自分」を大切にする事からはじめるという子どもたちのトーク、すごくよかったです。
  • 初めて参加したのですが、明るくパワフル、とっても前向きで、こんな事を申し上げて大変失礼しますが、イメージと違っていました。学校の先生の中には不登校をマイナスイメージととらえたりしていますが、それは学校側からの見方だということをつくづく感じました。
  • 子どもの権利宣言は画期的。不登校の本質を全て語っています。
  • 皆さんそれぞれみんな状況は違っても、自分につながる示唆に富む生活をしていらっしゃるのを感じ、つながりあうことの心強さを、財産としていただきました。
  • 当事者のこんにちまでの生き方、考え方を直接うかがう機会が出来、本当に良かったと思います。色んなことを経験できる事が、人間を大きくさせるんだとわかりました。マイペースでやれたらいいなあと思います。
  • 皆さんのお話しを聞いて、不登校に対してハラをくくれていないなあと実感させられたり、元気な子どもたちの姿に安心させられたりと、初めてでしたが参加してよかったです。